更新日 2004年9月25日

境目峠 〜伊予街道・旧国道192号〜

2回目も雨 しっとりと濡れた静かな峠

阿波の五街道のひとつ、伊予街道
徳島城から吉野川南岸沿いに伊予国境に伸びる。
明治期、車道に改良、さらにトンネルもできました
高速道路はさらに長いトンネルで時間短縮を図ります
トンネル口からでもさほど遠くない境目峠
時間がゆったりと流れていました

<境目峠区間>
明治6年 伊予街道、二等道路に指定
明治18年 川之江−池田−高知、国道32号線
明治35年 車道への改修・竣工
大正9年 徳島県道池田川之江線
昭和28年 二級国道西条徳島線
昭和40年 一般国道192号
昭和47年 境目トンネル開通
平成12年 徳島自動車道新境目トンネル開通

峠に昔国道だった時の標識が朽ちそうになりながらも残っているのをどこかのウェブサイトで見たことがあり、
さらに延々と山道登らなくてもいいということなので見てきました。
ほんとは7月に行って来たんですがなかなか更新できず、やっとこさ手をつけたところ(9月18日)なんか写真が足りないぞっ
で、もいちど行ってきました(ETCだめだよぅ・・・高速使いすぎちゃうよぅ・・・)


国道192号、池田町から川之江へ向かう途中
雲辺寺への分岐(県道8号観音寺池田線・曼陀トンネル)を
過ぎてさらに1km、チェーン着脱場標識のある場所

ここを斜め左に入っていく細い道がございます
どうやらここが旧国道みたいです
ほかにも旧道と思われる分岐いっぱいあります

まずは登ります

割と広い目なんだが見通しが利かないのでゆぅっくりと

雨上がりなので森特有のにおいがします

現国道・トンネルとの位置関係

もうしばらく走りまして

ちょっとした谷あいの集落へ 彼岸花赤いね

このあたり阿波と伊予を結ぶ交通の要所であったことから
往来が多く料理屋や旅館なども並んでいたらしい

振り返ってみてみます 奧のほうが池田町の下のほう

静かな道をさらに進みますと
境目峠 381m
峠は石組みの切通し 幹線道路の名残である標識が残る
理由があって残してあるのか、ただ単に放置されてるのか
県境には大正6年徳島県三好郡が建立した石碑があり正面には「従是東徳島縣三好郡」とある
側面には「至愛媛県川之江町 四里七丁」、反対側には「徳島縣廳 貳拾参里五丁 三好郡役所 参里参拾五丁」と読める
(蚊にたかられながら何とか読み取り。縞々のおっきいやつで刺した瞬間「痛い!」んですわ)

愛媛県側も峠近辺に何軒かの民家があります

すぐ先からはうねうねの下り道 なんかありますね

バス停?のようなもの すっかり錆びてわかりません
木製の支柱にペンキで書かれた文字は

「単調区間(?)」、その下には「国鉄」と読めるかな
川之江−池田間には昭和9年国鉄のバス路線が開設
トンネル開通後も運行が続けられたが2001年廃止。
現在はせとうちバスが運行

こちらも道幅広いけど見通しきかず

カーブは断然愛媛県側の方が多く「やまみち」って感じ

峠からは瀬戸内海が見えるとどこかで見たけど
車道沿いにはそんなポイントなし
木々の間から下のほうに車の走る音が聞こえる

ぷいっと現れた境目トンネルの入り口
真上を通り過ぎます

こんな感じ
まったりとした空間から一気に引き戻されちゃいました

でもすんなりとは合流させてもらえません

川を挟んで対岸をしばらく進みます

四国のみち分岐を過ぎてUターン 一旦川之江反対向きに

さらにUターンで国道と平行に走ります 左の擁壁が国道

出口はまだか

やっと国道に合流しました

反対側から 建物の手前左に下る道が峠への道

最後に境目トンネル 長さ855m 昭和47年開通

撮影日 2004年7月4日/9月19日
<参考>
金亀建設HP 知識の部屋「愛媛の舗装」
長谷川賢ニのページ」歴史漫遊録「街道をゆく」
「阿波の交通(下)」徳島市立図書館発行


トップページに戻る